格闘ゲーム(ストリートファイター6)をプレイする際は、これまでアーケードコントローラー(レバー)を使っていたのですが、一度レバーレスコントローラー (Hit Box的なコントローラー)にトライしてみたいと思っていたところに、DRMFTGからコンパクトでカスタマイズ性が高いDRM Slimが発売されたので、購入しました。届いてまだ2日ですが簡単に特徴などをレビューします。
※2024年12月15日追記:スイッチ交換について末尾に追記

DRM Slim 外観
DRM Slim はDRMFTGが販売するレバーレスコントローラーで、価格は税込み定価 15,980円です。このところ高価格化が進むアーケードコントローラーの中では安価な部類に入りますね。
ホームページによるとスペックは以下の通りです。
サイズ 26*18*1.3-2.6cm
重量 約0.7kg
対応機種 PC/PS3/Switch
実機で測ってみましたが約700gでした。レバーレスコントローラーは片手でつかめるような超コンパクトなものもありますが、これは両手がギリギリ乗るA5サイズです。裏側には滑り止めもついていて問題なく膝置きで使えました。表の手元の部分(手のひらが乗るところ)が斜めカットになっているのが良いところで、これのおかげで手が痛くならないです。下の写真でわかるようにUSBを刺すところに窪みがありますが、これのおかげでUSBケーブルを刺しっぱなしで保存できる(USB-C 端子を曲げる心配をしなくて良い)のも気が利いています。
※追記:超コンパクトサイズの DOIO KBGM-H06 のレビューをこちらに書きました。
※追記:フラットA4サイズの Haute42 U16 のレビューをこちらに書きました。

同梱物は以下のようにケースと、替えのスイッチ1つ、目隠しキャップ3つ、USBケーブル、ピック(ボタンキャップ取り外し用)、スイッチ交換用の金具です(この他日本語の説明書がついています)。


PS5やXboxへの接続
PCはそのままつながりますが(〇ボタンを押しながら接続でXinputモード)、PS 4,PS 5やXbox Series S|Xで利用する場合は以下のどれかが必要です。
- Brook Wingman FGC2 (アダプター) ※PS用 (新型)
- Brook Wingman FGC (アダプター) ※PS用
- Brook Wingman XB3 (アダプター) ※Xbox用
- Haute42 Booter 5 (ドングル) ※PS用
- MagicBoots FPS Adapter Joysick Converter for Xbox One(ドングル) ※Xbox用
Brook Wingman FGC の方はアダプターで、本機とPS5の間に挟む形で使用します。同様にXbos Series S|XであればWingman XB3を挟みます。本機の〇ボタンを押しながらXinputモードで接続することで、WingmanがPSやXbox用に通信を変換してくれます。
Booter 5はいわゆるPS認証のドングルで、EXTポート(パススルーポート)に接続して利用します。ただ本機はEXTポートが裏蓋をあけた中にあります(下写真の白い部品がBooter 5)。
ドングルが外部に露出しないのですっきりして良いのですが、裏蓋はドライバーでねじを6か所外さないと開けられないので、ドングルを使いまわしたい場合に面倒です。
私はPS5でしか試していませんので確実なことは言えないのですが、同様にXbox用のMagic Boots等をEXTポートにつけて使うこともできると思われます。(GP2024-CEのドキュメントに記載があります。)
デフォルトでこのパススルーポートを利用するようになっているので、ドングルを接続したあとは、△ボタンを押しながらPS5に接続すれば利用可能です。
※〇ボタンや△ボタンでモードを切り替えたあとはそれが記憶されるので、次回以降、同じ機器に接続する場合は押す必要はありません。

ボタンまわりと初期アサイン
ボタンは、スイッチがCherry MX (銀軸)と、静音化・ショートストローク化用のキャップ&シリコンOリングの組み合わせで、かなり静音性が高いです。性能面ではホームページによると以下の通りで、ストロークも浅めです。
アクチュエーションポイント1.2±0.6/総ストローク約2.1mmと反応も優れおり、押下圧45cN±15cN
また、裏蓋を開けずにボタンが交換(ホットスワップ)できます。MX互換のスイッチは色々でていますので他のスイッチに変えることも容易だと思います。(2024年12月15日:お勧めの交換スイッチについて末尾に追記しました。)
本機はボタン位置を好みにあわせて入れ替えることができるようになっているのが大きな特徴で、初期状態では下図(マニュアルより引用)の、15番、22番、29番は目隠しキャップでふさがれている状態ですが、別のところからキャップとスイッチを持ってきて入れ替えることが可能です。

ボタンを入れ替えたあとはPCやMacにつないで設定画面からアサイン(マッピング)を自由に変更することも可能です(入れ替えとアサイン変更方法はこちらに動画で説明があります)。
ボタンアサインの変更はファームウェアにGP2024-CEを内蔵したレバーレスコントローラーで共通して使える機能ですが(本機はGP2040-CE v0.7.8ベース)、本機はPC側での設定をしなくてもある程度使えるように初期設定されていました。
例えばデフォルトの設定で15,18,29番のボタンが同じ L3にアサインされています。そのためこの範囲でボタンを入れ替えたときPCでの設定変更をしなくて良いようになっています。
同様に2番,22番は両方UP(上入力)になってますので、WASD的な配置にしたい場合も22番にスイッチを入れるだけで設定変更は不要です。ただ、2番のボタンだけ少し大きく、大きいサイズの目隠しキャップは付属しないので、22番用のスイッチとキャップは2番以外から持ってくる必要がありそうです。
16番はShare、21番はTouchpadにアサインされたうえで、PS5に接続したときにShareとTouchpadを入れ替える設定が有効になっています。ですので、PS5で使う場合は16番を押すとTouchpadになります(Street Fighter 6等ではTouchpadに攻撃をアサインできます)。
なお、14番は本体上にFnと書いてありますが、なにもアサインされていませんでした。初期状態でFnなしでも、SOCDクリーナー設定(同時押し時の挙動)の変更ができるようになっています(FAQを参照)。
気になる点
細かいですが、現時点でいくつか気になる点もあります。例えば製造中についたであろう小傷がボディやボタン表面にいくつかみられました(これは個体差があると思いますし、1カ月以内なら返品もできるようです)。※小傷は以下写真のような、小さい引っかき傷のようなものです。また、最近のロットではボタンがマットなつや消しに変更になったそうで、それによってボタン表面の傷は目立ちにくくなったようです。

また、これは買う前からわかっていたのですが、裏蓋をあけないとEXTポートにアクセスできないのもやや不便で、個人的には外部に露出してもらった方が助かります。
設定状況が確認できるディスプレイ(他機種によくある小さい液晶画面)が装備されると、なお良いですね。裏蓋を開けて気づいたのですが、液晶を入れるための枠と端子がすでに用意されていましたので、液晶ありの上位モデルが出るのかもしれないです。

その他、底面の滑り止めが、白い机に置いたときに色が少し移る(拭けば消えますが)のと、右上のHOMEやSTARTボタンがちょっと操作ボタンに近く(特にHOME)にあるのが少し気になります。

これらのボタンはゲームで使うボタンとは違い、押し込みが深くなっていて、表面に触れただけでは反応しないようになってはいますが、もう少しだけボタンを小さくしてもらった方が安心です(追記:2024/12/15 私の使い方では指が触れることはなく、今のところ誤って押したことはありません。)。
なお設定でこれらのアサインをOFFにしたり入れ替えたりできますが、STARTボタンを効かなくすると設定画面に入れなくなるので注意が必要です(その場合は、蓋を外して内部にあるリセット(BOOTSEL)ボタンを押しながらPCに接続してファームウェアを更新しなおすことで復帰できます)。
スイッチの交換
標準のスイッチでも性能面は全く問題ないのですが、個人的には少しスプリング音がするのが気になっていました。筐体の中が空洞なので、小さいスプリング音ですが反響している感じがあります。
交換用にいくつかのスイッチを試してみました。注意点は、本機の特徴でもあるショートストローク化ボタンキャップ、正確にはキャップと、その中に入っている独特の形状のOリング(写真左)をそのまま使おうとするとスイッチの種類を選ぶことです。

写真の真ん中が標準のスイッチ、右側が別途購入したTTC Frozen Silent V2です。TTC Frozen Silent V2の方はキーステムの上部が四角(ボックス)に囲まれたような形になっているのが分かりますが、これがOリングと干渉するため、そのままでは利用できません。
Oリングを外せば入るのですが、スイッチが少し高くなってしまいます(ストロークが長くなる)。ですので、このようなボックス型のスイッチはあきらめていたのですが、DRMFTG公式Xアカウントに聞いたところ、DRM FL用のリングなら入るのではとアドバイスいただき、試したところ問題なく使うことができました。

静音性を重視される場合はTTC Frozen Silent V2は選択肢としてアリだと思います。ただし、DRM FL用のOリングはDRM SLIM用のものよりやや薄いため、ストロークは若干高くなります。
複数のスイッチを試した結果、私は、付属のDRM SLIM用Oリング+Kailh Super Speed Silver (リニア)が一番好みにフィットしました。
- DRMFTG シリコンリング Oリング ワッシャー ボタン ショートストローク化 静音化 工具不要 レバーレス アケコン レバーレスコントローラー (DRM Slim用 15個)
- Kailh Super Speed Switch Silver (35個入りボックス) リニア 38gf 3ピン MXメカニカルキーボード対応 ゲーミングスイッチ
押下圧38gf、アクチュエーションポイント 1.1±0.3mmというもので、標準のスイッチよりさらに軽くてショートストロークです。ストロークも短すぎるとDRM SLIM用Oリングとの組み合わせで応答しなくなってしまうのですが、このスイッチは問題なく利用できています。
標準のスイッチが発していた、小さいスプリング音がなくなった事と、DRM SLIM標準のOリングによる静音化もあってとても快適で、おすすめの組み合わせです。
DRMFTGのOリングを取り付ける際はDRMFTG公式からもガイドがあるように「キースイッチとキーキャップを『取り付けた後』にOリングを取り付ける」という手順が必要が必要な点に注意してください。先にキーキャップにOリングを付けるとストロークが短くなりません。以下の動画も参考にしてください。
現時点のまとめ
コンパクトで軽量なレバーレスコントローラーで、ボタンは位置入れ替え可能という特徴があります。追加の設定変更が必要なく、すぐ使えるようになっているのも(海外製品と比較すると)安心ポイントです。
細かい難点はありますが、よくまとまったパッケージがこの金額で、日本のAmazonで購入でき、1年保証付きかつ日本語でサポートが受けられるというのはコストパフォーマンスが高い製品だと思います。よりコンパクトな製品が好みの場合は DOIO KBGM-H06、より表面が大きいものが好みの場合は、 Haute42 U16 もお勧めです。
Haute42 U16 (レバーレスコントローラー) ミニレビュー – Portablecode.info への返信 コメントをキャンセル