最近、趣味のコーディングはもっぱらOpenCodeを使っています。OpenCodeはターミナルで動くAIコーディングエージェント(CLI)で、ClaudeCode、Codex CLI、Factory.AI Droid等と同ジャンルのソフトウェアです。特徴としては多様なLLMをサポートしている点で、Anthropic Claude, OpenAI GPT/Codex, Google Gemini等の大手のLLMだけでなく、最近進化が著しい中国系スタートアップのLLMや、Grok (米国 X.AI)、Mistral(フランス)等も利用できます。

また、LLMを提供するプロバイダが多数選択できるのも特徴で、例えばChatGPT plusのサブスクリプション契約をもっていれば、それを使ってOpenCodeを利用することができますし、Amazon Bedrock等のクラウドベンダーのAPIもサポートされているため、企業で利用できるクラウドが決まっている場合にも対応できます。

最近少しづつOpenCode関連ブログ・記事も増えてきており、OpenCodeの紹介記事はすでに日本語・英語でありますので、ここでは「LLMへの料金面を抑えながら快適にコーディングするためのパターン」として、$0~$30/月程度でのおすすめ組み合わせを説明します(※Update 2026年5月10日 / 随時更新予定)。

2026年5月8日追記:関連する記事を書きました: 「節約AIコーディング・実践編

前提となる知識を先に説明するため、結論だけ知りたい方は途中を飛ばして最後の方だけ見てください。

なお日本語でのOpenCodeとは何か?という解説記事としては以下2つがお勧めです。


LLMプロバイダの選択

LLM(推論)をAPIで提供しているプロバイダ(以下LLMプロバイダ)は世界中に多数あります。OpenAI、Ahthropic等LLM開発企業が自社で提供しているものもあれば、彼らと契約することで別の会社が提供している場合もあります。また、オープンウェイトと呼ばれる、モデルがビジネスに利用可能なライセンスで公開されているLLMもあり(HuggingFace等で多数確認できます)、これらをホストしてAPIを提供しているLLMプロバイダもあります。

LLMプロバイダ選択の注意点としては、後述する料金プランの違いもそうですが、提供企業や、データ利用ポリシー、どの国で推論APIがホストされているかも確認すべきポイントです。また特にオープンウェイトモデルの場合は、性能(スループット)や精度もLLMプロバイダによって異なる場合があります。

OpenRouter (複数のLLMプロバイダをアグリゲーションして1つのAPIキーで提供するサービス)にはいろいろなLLMプロバイダの情報があるので、一例としてGLM 4.7 (z.ai) を提供するLLMプロバイダの一部を見てみると、以下のように料金も違いますが、レイテンシ・スループットも違いますし、サービス提供がSilliconFlowはシンガポール、DeepInfraは米国になっていたり、一方でDeepInfraはfp4に量子化された(モデルサイズをコンパクトにしたバージョン)の提供であったりと条件が異なることが分かります。安定性の違いもあります。

このような色々な環境の中から自分の条件に合致したものを探すのも楽しいのですが、ここでは自分の経験上おすすめできるLLMプロバイダの組み合わせを紹介します。

LLMの料金プラン

簡単に料金プランについて整理しておきます。現在多くのLLMプロバイダが提供する料金プランは、以下の2種類です。

  • 従量課金:トークンと呼ばれる一種の文字数の単位で、それの入力および出力に合わせて費用が発生するものです。大半のLLMプロバイダがこの方式で提供しています。利用した分だけ費用が発生しますが、その分サブスクリプションのような利用制限は少なめです。なおキャッシュ機能があるため、入力した全体量で毎回トークンを消費するわけではありません。
  • サブスクリプション:Claude CodeのPro/Maxプランが最も有名で、月に$20, $100, $200といった固定費用を払うことで利用できます。固定なのでそれ以上費用が掛かることはありませんが、その代わりに利用量には制限がかかります。制限のルールはまちまちですが、一例としてClaude Codeの場合は5時間あたりの利用量、1週間あたりの利用量が決められており、そこに到達すると次の期間までは利用できなくなります。

基本的にはサブスクリプションプランが安心なのですが、制限に到達すると解除される日時まで何もできなくなるのが課題です。そこで複数のサブスクリプションプランを組み合わせ、もしくはサブスクリプション+従量課金にすることによって、よりストレスなく利用可能になります。

なお、月に$100以上支払っても良いと考える方はOpenCodeだけでなく、ClaudeCode + ClaudeCode Max (x5)プランも検討されるのが良いでしょう。利用できるLLMはClaudeシリーズだけになりますが、ClaudeCodeは現状もっともユーザーが多い環境であり、ノウハウが入手しやすいという大きなメリットがあります。

OpenCodeとの組み合わせでお勧めのLLMプロバイダ

以下に本稿で紹介するLLMプロバイダの料金プランを先にまとめます。

提供企業プラン料金利用可能LLM制限・備考
Open AIChat GPT Plus$20/月~(サブスク)
(支払:Stripe)
GPT/Codex5時間あたり・週あたりの制限
Microsoft Github Copilot (Pro)$10/月~(サブスク)
(支払:Paypal)
GPT/Claude/Gemini等2026/6より、トークン制(利用量ベース)に移行
Anomaly (OpenCodeの開発元)OpenCode ZenAPI従量課金
(支払:Stripe)
GPT/Claude/Gemini等OpenCodeからスムーズに使えるよう調整されている
AnomalyOpenCode Go ($5クーポン付き紹介リンク)$10/月 (サブスク)
(支払:Paypal)
GLM、Kimi、MiniMax、MiMo5時間/週次/月次の制限。OpenCodeからスムーズに使えるよう調整されている
MiniMaxToken Plan$10/月~(サブスク)
(支払:Stripe)
Minimax M2.71500 モデルリクエスト / 5時間
DeepSeekDeeep Seek API PlatformAPI従量課金
(支払:Stripe, WeChat Pay等)
DeepSeek V4 Pro/Flash従量課金だが、安価
Z.AIGLM Coding Plan (10%引き紹介リンク)$18/月~(サブスク)
(支払:PayPal)
GLM 4.7/5-Turbo/5.12026年2月から新プランに変更。5時間/週次の制限

特にChat GPT Plus, OpenCode Goが個人的なお勧めです。

Chat GPT Plusは、性能が高いChat GPT/Codexの最新モデルが利用できるだけでなく、(個人的な体感ですが)5時間制限、週次制限も比較的緩やかです。2026年4月からPlusプランの5時間制限の枠が小さくなった(週次制限は変わらない)のですが、それでも$20/月(3,000円/月)のサブスクリプションとは思えないぐらいの量が利用できます。

Github CoplitはGPT/Claude/Gemini等のモデルが選択できます。2026年5月末までは(トークン数ではなく)リクエスト数でカウントされるサブスクリプションプランだったのですが、2026年6月からは利用量(トークン)ベースに変更になりました。$10/月という点は変わらないですが、一か月$10ドル分のAPI呼び出しまで可能になるというルールに変更されるため、リクエストの数ではなく、消費トークンの量とモデルの費用で総量が決まります。詳しくはGithubのブログを参照してください。$10/月で複数の最新モデルが利用できるというメリットはあるのですが、価格モデルが大きく変動してしまうのでいったんは以下のお勧めからは外しています。

OpenCode Zen は、OpenCodeの開発をリードしている企業(Anomaly)がOpenCode用に特化して提供しているサービスで、OpenCodeとの組み合わせで非常に安定して利用できるため、従量課金で使いたいニーズにはお勧めです。LLMは著名企業のものに加え、GLM, Minimaxといったスタートアップ企業のものも含まれます。また、後述するように無料で使えるモデルもあります。サーバーのホストは米国であり、無料モデル以外はゼロ保持ポリシー(データを保存しない、学習に利用しない)がうたわれています。

費用は他社と比較して同等レベルで、先に$20をサービスに入れてそこから利用する形です。自動的な追加や、月当たりの制限等も設定できます。

色々なプロバイダを選択できるのがOpenCodeのメリットではあるのですが、中にはOpenCodeとの組み合わせをしっかり検証されていないもの多く、前述のようにモデルの精度やホスティングする国もバラバラです。ですので、まずはある程度安定して動くことが分かっているものから試してみる事がお勧めで、その点でZenは安心です。

OpenCode Go は、Zenと同様Anomaly提供が提供する安価なサブスクリプションです。月10ドルで、GLM-5.1、Kimi K2.6、MiniMax M2.7、DeepSeek V4といったオープンウェイトのLLMを利用でき、後述するように工夫すればかなりの量が利用できます。こちらもゼロ保持ポリシーがうたわれていますが、Zenと異なり「米国、EU、シンガポールでホストされたモデル」と米国以外もホスト先に含まれます。

MiniMaxは中国系のLLMスタートアップです。スタートアップらしい速度で自社LLMの改善とリリースを繰り返しており、コーディング用途の評価が上がってきています。昔試したときは、応答が急に中国語になるような現象が多発したのですが、最近のリリースではかなり正確な日本語応答をするようになりました。また、表にあるように$10/月とは思えないぐらいの量が利用できるのもメリットで、候補に入れる価値はあります。年払いにすると一か月$8.3で利用でき、このリストの中のサブスクでは最安です。

DeepSeekも中国系のLLMスタートアップです。MiniMaxらと同様に自社LLMの改善とリリースを繰り返しており、2026年4月にリリースされたDeepSeek V4 Proはコーディングのレベルが高いのにAPI費用が安価(特にキャッシュ時)という評判です。また軽量版のV4 Flashもリリースされており、こちらはより安価な選択肢として人気が出てきています。本稿執筆時点ではサブスクリプションプランはなく、API単価の費用(先にチャージしておく方式)のみです。

Z.AIも同様に中国系LLMスタートアップです。GLM 4.6でコーディング性能が大きく向上したことと、以前は$6/月~の格安プランを提供していたことで注目されるようになった企業で、このブログでも$10以下での選択肢として紹介していました。2026年2月にプランの見直しが発表され、最安プランでも$18/月に変更されたのでいったん紹介を止めていたのですが、使ってみて新価格でもメリットは十分あると感じたので再掲しています。特にGLM 5-Turboが性能と速度のバランスが良いです。紹介リンクでの10%ディスカウントプログラムが始まったので、10%ディスカウント & 年間契約であれば$10.8/月まで下げられます。

上の企業であえて「中国系」と書いたのはシチュエーションによっては中国を本拠地にする企業が提供するLLMを利用できない場合もあるためです。また、推論API自体がどの国で提供されているかが重要な場合もあるでしょう。MiniMaxやDeepSeekは(中国以外のユーザー向けの)APIサーバーがシンガポールにあることが名言されています。Z.AIは「Services are generally provided from Singapore」という記載があるのでシンガポールだと思われますが、APIが全部シンガポールとまでは記載がありませんでした。私はどれも使ってみて、十分に利用価値のあるコーディング性能、コストパフォーマンスだと感じています。

また、上記表あげたプロバイダに共通しているのは、どれも提供側(OpenAI, Github, Anomaly, MiniMax, DeepSeek, Z.AI) がOpenCodeでの利用を明示的に許可していることが確認できている点で、その意味でも安心して利用できます。クレジットカードの管理もPaypalもしくはStripeといった大手を使っているので、LLMプロバイダーにクレジットカード情報を渡す必要がなく、その点もお勧めしやすい理由です。

料金別おすすめ組み合わせ

前置きが長くなりましたが、料金別にお勧めを書きます。

無料の範囲で利用する: OpenCode Zen

無料で利用することも可能です。OpenCode Zenは、いくつか無料で利用できるLLMが用意されており、クレジットカード登録不要ですぐに利用できます。執筆時点(2026年5月10日)では、Big Pickle (Zenの独自モデル)をはじめとして、5種類のモデルが無料で利用できます。前述のようにサービスは米国でホストされています。

ただし、基本的に無料のものは利用したプロンプトや生成されたコード等が学習に使われる可能性があると利用規約に書かれています。趣味の範囲でしたら問題ないことも多いとは思いますが、企業利用の場合は注意が必要です。

また、利用できる量にも制限はあります(BigPickleで5時間あたり200回リクエスト程度が目安)。とはいえ、無料でクレジットカード不要で始められるのはメリットですので、問題ない用途でぜひ試してみてください。

$10/月以下:OpenCode Go

$10/月であればOpenCode Goがお勧めです。GPTやClaudeといったモデルは利用できませんが、工夫すれば$10とは思えない量が利用できます。利用量の制限はこちらに説明がありますが、下図からわかるようにモデルごとに差があるので、タスクに合わせてモデルを選択することが重要です(コンテキストの長さやキャッシュヒット率で変わってくるので、以下はあくまで概算です)。このあたりの使い分けについては別途ブログを書くつもりです。

※追記:こちらに書きました ->「節約AIコーディング・実践編

$20/月:ChatGPT Plus

$20であればChatGPT Plusがお勧めです。最先端のLLM(GPTシリーズ)が定額で使えるだけでなく、Githubとの連携機能等他の機能も使えるようにな、(コーディング以外の)ChatGPTの利用可能範囲も増加します。最先端のGPT-5.5をthinking=xhigh等で使うとあっという間に利用枠を使いきりますが、GPT-5.4 miniやGPT-5.3 codex等をうまくまぜて利用することでかなりの量を利用できます。

次点の選択肢としては、前述のOpenCode Goを契約し、利用制限に到達した時は従量課金をある程度許容する方法も良いでしょう(設定でON/OFF可能です)。もしくは不足分をOpenCode ZenかDeepSeekといった別の従量課金サービスで補うという方法もあります。

また、Z.AIのGLM Coding Planも検討の価値があります。というのも2026年3月からLiteプランでもGLM 5.1 や 5-Turbo といった上位モデルも利用可能になったためです。特に5-Turboはスループットが高く快適です。ただしGLM 5-Turbo/5.1はサブスクリプション枠の消費が4.x系の2倍、ピークタイムである日本時間15時~19時の間は3倍に設定されているので、利用時間に注意が必要です。「利用者からの紹介リンク」を組み合わせると、年間契約で$14.4/月まで下げられますし、費用の割に多く利用できますので、十分検討の価値があると思います。 -> 紹介リンク

なお、いつごろからかChatGPT PlusやProの契約が円建てでできるように変更されており、こちらですとPlusが3,000円/月(税込)です。既存ドルベースで契約している場合は、いったんサブスクを解除して切れるのを待ち、その後再度契約すると日本円で契約できるはずです。

$30/月:Chat GPT Plus + OpenCode Go

$30/月であれば上記2つの組み合わせであるChatGPT Plus + OpenCode Goをお勧めします。ChatGPT PlusはOpenAIのLLMのみですが、費用を気にせず利用でき、OpenCode Goの安いモデルを軽量作業にあてることで、ChatGPT Plusの消費を抑えることが可能で、非常に効果的です。(具体例はこちらに書きました)

一例を挙げると、OpenCodeであればサブエージェントのLLMを安価なものに設定する方法があります。opencode.json の中で以下のように設定しておくと、exploreサブエージェントではOpenCode GoのDeepSeek v4 flashを利用するようになります。exploreはドキュメントにあるように「パターンでファイルをすばやく検索したり、コードでキーワードを検索したり、コードベースに関する質問に答えたり」するためのものなので、ここに高度なGPT等を使う必要はありません。

"agent": {
"explore": {
"model": "opencode-go/deepseek-v4-flash"
}
}

色々なLLMを試すのをお勧めする理由

このブログを書いた理由は、OpenCode側で各種プロバイダーとの正式な提携が進んだというのが直接的なきっかけなのですが、ネット上のAIエージェントを使ったコーディングの感想や批評を見ていて、人によって全然感想が違うなと思ったことも理由です。同じLLMについてでも全く逆の意見が存在するのです。

おそらくは、利用するAIエージェント(今回であればOpenCode)、プロンプト、エージェントの設定、スキルやMCPの組み合わせ、開発言語… 等、結果に影響を与える要因が多く、人によって見え方が異なるのではと考えています。他の人の環境は自分とは違うことが多いので、(私の意見を含め)LLMの評価は鵜呑みにすべきではありません。

つまり、自分で色々試すのが一番です。ゼロ円から始められるので、ぜひ色々試してみてください。


補足:LLMの切り替えについて

以下は専門的な知識がないので自信をもって言えないのでそれを踏まえて参考にしてほしいのですが、個人的には「長く続いたセッションの途中でLLMを切り替えるのは、基本的に同一ベンダーのLLMの範囲でやるのが良いのでは」と考えています。つまり、途中までGPT-5.5 で作成したものを5.3 Codexや5.4に切り替えるのは良いですが、GeminiやClaudeには切り替えない方が良いという事です。

理由としては、思考の過程 (Chain of Thought)がベンダーをまたがって引き継げないためです。たとえばGPTのAPI(Responses API)では、APIが一種のステートを管理するようになっていて、思考の過程をサーバーサイドで保持するようになっています。また、Claudeであっても、thinkingブロックが読み取りできないredacted_thinkingとして応答に入っているので、これも他社LLMには引き継げません。結果として他社LLMへの切り替えが深い思考を阻害してしまうのではと考えています。(※これはFactory.AIのドキュメントMixed Modelsの記述を読んでの私の理解です。)

LLMを切り替える際は検討内容や設計をレポジトリ内管理のドキュメントファイル等に出力させた上で、セッションを切ってLLMを切り替えるのが良いかと思います。切り替えない場合でも、1セッションの中に複数の開発要素を入れないようにすることは、生成精度向上とトークン削減の両面で有効です。

“OpenCodeで安価にAIコーディングをはじめる – おすすめ構成($0~$30/月)” への2件のフィードバック

  1. tmuxのPane/Window移動を少し便利にする – Portablecode.info のアバター

    […] OpenCodeに以下のようなスクリプトを書いてもらって、 ~/.conf/tmux/smart_pane_move.shとして保存し、chmod +xで実行権限をつけます。 […]

    いいね

  2. 節約AIコーディング・実践編 – Portablecode.info のアバター

    […] この投稿ではOpenCodeで安価にAIコーディングをはじめる – おすすめ構成($0~$30/月)で紹介したパターンのうち、$10/月、$30/月のパターンを例に、どのように節約する(=トークンの消費を抑える)のが良いかというのを自分の経験(実践)の範囲で説明します。 […]

    いいね

コメントを残す