著書(下佐粉 昭)

これまでに筆者(下佐粉)が書いた本(単著・共著)の紹介ページです。(出版日が最近のもの順)

以下以外にも何冊かあるのですが、自分が書いた範囲がすごく少ないものは省いています。

AWSではじめるデータレイク : クラウドによる統合型データリポジトリ構築入門 (テッキーメディア, 2020年)

AWSではじめるデータレイク: クラウドによる統合型データリポジトリ構築入門

データレイクを構築する際の基礎理論からAWSでの実践までを解説した本です。

仕事では2015年からずっとAWSでのデータレイク関連の技術支援をしてきたのですが、肌感覚では2015年はデータレイクという単語が日本で知られ始めた初期段階であり、単語は知っているが、実際に構築したことがある人・もしくは構築しようと思っている人はとても少ないという印象でした。しかし2018年ごろには「データレイクを作りたい」という相談をいろいろな方から受けるようになっていました。

急速に認知度があがったデータレイクですが、案外「なぜデータレイクを作るのか」といった基礎を解説した書籍がなく(英語でも少ないのです)、いつかどこかで書かないと、と思っていました。そんな中で会社の同僚からデータレイクの本を企画しているんだけど参加しないかと声をかけてもらい、4人の共著として出来上がったのがこの本です。

企画の最初から参加できたこともあり、私は書きたかったデータレイクの基礎理論部分を中心に担当したのですが、他3人の著者による具体的な設計論や、AWSサービスを活用したハンズオンといった実践編まで含まれた書籍になっています。

「即戦力のDB2管理術」の時と同様、できるだけ古びない基礎的な理論に重点を置いて書けたつもりですので、データレイクをこれから検討・構築したいという方の導入部分に役立てると考えています。

即戦力のDB2管理術 ~ 仕組みからわかる効率的管理のノウハウ(技術評論社, 2011年)

即戦力のDB2管理術

IBM Db2(この書籍を書いたときは”DB2″でした)の運用管理に特化した書籍です。

この本を書いたころ私は日本IBMに努めていて、IBM DB2の技術支援の部門にいた時期もありました。また、「CLUB DB2」というDB2エンジニアコミュニティの運営にも参加しており、そこでは主に初心者向けの講座を担当していました。(そのころのスライドはこちらに上がっています。)

DB2はあまり書籍が出ていないということもあり、本でも初心者向けのガイドを出した方が良いのではと思っていたところに「DB2逆引きリファレンス」を書いたときの編集さんからお声をかけていただいて出来上がったのがこの本です。

内容はバックアップ、統計情報の活用、自動保守、監視、問題判別、パフォーマンスチューニングと運用管理に必要な項目を広く取り上げています。

出版は2011年なので古い本なのですが、「RDBの運用においてなぜその操作が必要なのか」という基本論を中心にしたこともあり、今も少しづつ売れてくれているようです。

XML-DB開発 実技コース(翔泳社, 2008年)

XML-DB開発 実技コース (DB Magazine SELECTION)

XML-DBの技術を基礎から実践方法まで解説した本です。

執筆当時(2007年~2008年)は、XML-DBという技術の標準化が進んできており、XPathやXQueryといった標準化された技術をもとに、各種データベースにXML操作の機能が追加されたころでした。

当時勤めていた日本IBMでも、IBM DB2の新機能としてネイティブXML-DB対応(DB2 pureXML)を推進しており、おそらくそういった流れで翔泳社のDBマガジンでのXML-DBの連載が決まりました。この本はその時の連載をまとめて、再編集したものです。(4人の共著)

実装リファレンスとしてDB2を使いつつ、XPathやXQueryの考え方を解説した本になっています。XML-DBのメリットは、一般的なRDBMSの表よりも柔軟性がある事で、スキーマの変更に強いことなのですが、そういったスキーマの柔軟性においては急速にJSONが利用されるようになり、XML-DBの利用範囲は小さくなっていきました。

今読む意味は実践というよりは、歴史書的な意味あいになりそうですが、個人的にはあこがれのDBマガジン(2010年に休刊)に連載できた事もあって、思い出深い本です。

DB2 逆引きリファレンス(技術評論社, 2004年)

DB2 逆引きリファレンス (新アドバンストリファレンス)

IBM DB2の使用方法を逆引きで章立てしたハウツー本です。

この本を出す時まで、技術系雑誌での連載や単発記事執筆、もしくはWEBでの記事執筆の経験はあったのですが、単行本として本を書いたことはありませんでした。

もともとは著者の太田さんが一人で書く計画で執筆が進んでいたのですが、途中から私にも声を掛けていただいて、共著という形で本を出すことになりました。なので著者2名の共著ではありますが、多くの部分が太田さんの成果物です(正確に見積もっていませんが3/4以上は太田さんが書いたはず)。

内容は逆引きのタイトルにあるように、「こういう事をしたい」で引くと、その方法が具体的に解説してあるという本になっています。類書がなかったこともあり、DB2ユーザーの人から「現場で使っています」と言っていただける事が多くあった思い出の本です。