以前 OpenCodeで安価にAIコーディングをはじめる – おすすめ構成($0~$30/月) や 節約AIコーディング・実践編 で紹介したように、私はAI開発環境としてOpenCodeを、推論APIはOpenCode Goを利用しています。Goは月10ドルで利用できるサブスクリプションでありながら、モデルをうまく選べばかなりの量が利用できますので、AIコーディング入門や趣味のコーディングにぴったりです。ここでは、OpenCode Goとはなにか、注意点、およびライバルになる同価格帯のサービスを紹介します。(※なおタイトル画像はAIに作ってもらいましたが、この文章は100%人間が書いています。)
(2026/09/27更新)
推論APIサブスクリプションの価格
詳細は 節約AIコーディング・実践編 で書いたので簡単に書きますと、AIコーディングツールとしては、Claude Codeや、Codexが有名で、他にもOpenCodeやPi等多数あります。これらはあくまでツールでLLM(生成AIの巨大モデル)ではないので、LLMを提供する推論APIが別途必要です。
Claudeであれば、月20ドル〜200ドルで自社(Anthropic)のLLMのサブスクリプションプランがあり、Codex(OpenAI)も同様です。昨今これらの性能向上が著しいのはご存知の方も多いと思いますが、並行して費用(トークン単価)も上がり続けており、月額が変わっていないサブスクリプションプランでは利用できるトークン量が減りつつありますし、従量課金で利用している場合はその費用管理が課題になりつつあります。
このようなAPIの価格高騰と利用量の増大の背景から、安価な代替としてOpen Weightモデルをホストしたより安価な推論APIサービスの市場が盛り上がりつつあります。
Open WeightはLLMの(重み)ファイルが公開されており、(ライセンスを守っていれば)だれでもホストできるモデルです。主に中国のAIスタートアップにより開発されており、AnthropicやOpenAIのものと比較すると安価なサービスとして提供される傾向があります。性能も日々向上しており、先端モデルと差がなくなりつつあります。
OpenCode Goの特徴
OpenCode Go(注:$5クーポン付き紹介リンク)は上記のようなOpen Weightを中心に、安価に推論APIを提供してくれるサービスです。特徴としては、以下の通りです。
- 安価: 10ドル/月で、最大60ドル相当のAPI呼び出しが利用可能
- 複数のモデルから選択でき、用途により使い分け可能
- 最新モデルが早期に提供される
- 明確な料金体型
- OpenAI互換のAPIで提供されているため、他のツールからも呼び出し可能
稼働も安定しておりおすすめなのですが、以前より注意すべき点が増えたので、以下で少し補足します。
モデルの選択肢と利用可能な量
モデルはこちらのドキュメントに一覧がありますが、Kimi K3やDeepSeek V4.1等有名なもの中心に多数の選択肢があり、それぞれ費用が異なります。また、Open WeightではないですがGPT 6 Lunaも利用可能になっています。
ドキュメントによると全体としては、以下の制限の中で利用できます。
- 5時間の制限 — 12ドル分の利用
- 週間の制限 — 30ドル分の利用
- 月間の制限 — 60ドル分の利用
つまり各モデルに設定されたAPI利用料金に基づき、5時間で最大12ドル分、月間は最大で60ドルまで使えるというものです。制限に到達した場合は解消するまで待つ必要があります。5時間制限は使い始めてから、週間制限は月曜日起点、月間は契約日起点で計算されます。
また、各モデルに固有の最大月間量の制限もあります。下図(前述のドキュメントからの引用)のUSAGEのところにあるように、例えばGLM 5.3は月間最大15ドルまで、GLM-5.3-Flashなら最大60ドルまで利用できます。

料金はモデルごとに異なっており、上図のようにINPUT/OUTPUTだけでなくキャッシュヒット時の料金も異なります。またモデルごとにキャッシュヒット率も異なりるため、どちらが安い・高いというのは簡単ではありません。そこで、参考として一般的なGoの利用パターンに基づいた推定リクエスト数がドキュメントに記載されています。全モデルの詳細はこちらのドキュメントを見ていただくとして、一部抜き出されたグラフがOpenCode Goのホームページに記載されているので、これで概要が確認できます。

図は、5時間あたりに可能なリクエスト数です。数字が多いほどたくさん使えますが、モデルの性能が異なるので多ければ良いというわけではありません。
基本的には、GPT 6 Luna、Kimi K2.7 Codeといった価格と性能のバランスが良いモデルでプランを立て、実行は安価なDeepSeek V4.1 Flash、MiMo-V2.6-Flash等を活用というような使い方がおすすめです。詳細は 節約AIコーディング・実践編 を参照してください。また、Muse Spark Contributorは極めて価格性能比が高いのですが、後述するようにデータが学習に使われるという注意点があります。
なおOpenCode Goでは、モデルの利用頻度やセッションあたりの平均コスト等が公開されていますので、こちらも参考になります。
ホスティングリージョン(地域)とZDR
用途によりますが、APIやモデルがホスティングされているリージョン(地域)や、ZDRについての確認が必要な場合があります。ZDR(Zero Data Retention) は、ユーザー側がLLMに入力した情報をサービス提供側で保持しないという意味です。また入力した情報がモデルに学習に使われるかどうかも確認すべきポイントです。
リージョンについては、以前「米国・EU・シンガポールでホスト」と書かれていましたが、現在では撤回されています。そのためどの国で推論が実行されているかの保証はありません。ただし中国だけは例外で、設定画面でユーザーが明示的に有効にしない限り中国で推論は実行されません。

ただし、現時点はDeepSeek V4 Pro/Flash, V4.1 Flashは中国でホストされているため、許可しない限り利用できません。
ZDRについても詳細はドキュメントに記載がありますが、ほぼ全てのモデルがZDR対応です。ただし、GrokとGPTは30日間サーバー側でデータを保持するとしています。
また、Muse Spark Contributorは例外で、これはモデルのトレーニングにこちらのデータが使われる代わりに大幅な割引を実現していると明記されています。そのため上記の「Allow models that train on request data」を有効にしないと利用できません。一方で、5時間あたりのリクエスト量のグラフから読み取れるように、Muse Spark Contributorはかなり安価に設定されています。
10ドル/月程度で利用できる類似サービス
個人的にはOpenCode Goを長く使っており、安定性も含めて一番オススメなのですが、最近は同様に魅力的なサービスが増えてきていますので、それらを簡単に紹介します。
- CommandCode (GOATプラン) : 月10ドルでOpenWeightのモデルを多数利用でき、API経由で色々なツールから呼び出せるという点で非常にOpenCode Goに近いサービス。最大月70ドル分のAPIが呼び出せるとのこと。比較的新しいサービスです。ホスト先はUS、EU、シンガポールと記載があります。ただしZDRについては”99% of our models route through ZDR-capable upstreams. Run the CLI with
CMD_ZDR=1(for example,CMD_ZDR=1 cmd) to enforce both zero data retention”という説明になっている点に注意が必要です。 - Qwen Token Plan:Alibaba Cloudが提供するサービスです。名前の通りQwenモデルが使えるサービスですが、DeepSeekやGLM等、数こそ多くないですが複数モデルを切り替えて使うことが可能です。Liteプランが月8ドル(現在ディスカウント中で6ドル)から使える安さが魅力です。一方でAPIサーバーはAlibaba Cloudのシンガポールリージョンだということだけ記載されていて、推論処理自体がどこで実施されるかは明記が見つかりませんでした。またユーザのデータは学習には利用しないという名言はありましたが、ZDRについての記載がは見つかっていない点には注意が必要です。
- ClinePass: OSSのコーディング環境 Cline の開発元が始めたAPIサービスで、月9.99ドルで、Open Weightモデルが利用できます。これはClineからの利用専用なので、他ツールからは使えないのですが、Clineユーザーにとっては便利な選択肢になると思われます。ただし、ホスティングリージョンやZDRについての記載が無い点に注意してください。
このほか、月20ドルにして良ければOllama Cloudも選択肢になりえます。ただ、最近ChatGPT Plusサブスクリプション(日本だと3,000円/月)では、GPT 6 Lunaの単価が下がったこともあって以前より使いやすくなっており、ChatGPT Plusも検討に含めるのが良いでしょう。
まとめ
この記事は何度か更新していますが、更新が追いつかないぐらい$20/月以下のサービスは非常に変化が速く、競争が激しい環境にあります。
今後も新しいサービス提供者の増加、新しいLLMの追加、そして価格改定等が繰り替えされると思われます。私もできる範囲でこの記事を更新するつもりですが、サービスを契約する際には必ず最新情報を確認されることをおすすめします。
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